2011年4月22日金曜日

黒井千次(作家)        ・「老いを見つめる」(2)

黒井千次(作家)            ・「老いを見つめる」(2)
パウリ・・・本当の老人は80歳になった以降  老いの自覚症状をリストアップする(10項目程度)
マルコム  文芸評論家  「八十路から眺めれば」という本 老いは自覚しにくい
本質的な自己には年齢はないんではないか。
老いに理想像あるのか?→昔はあったのかもしれないが 今は崩れて理想像を描きにくい。
「楢山節考」(うばすて) 深沢七郎  おりんお婆さんは70歳で山に捨てられる。
おりんお婆さんはまだ歯が丈夫であったが、歯を折ってそれらしい老人となる。

理想像があった方が生きやすい。
お爺さんは山に行くのを嫌がる→戸板に縛られ運ばれて谷底に落とされる・・・理想像がない
みっともないかも知れないがそれはそれで仕方がないのでは?(そう思いたい 前は思い違った・・・黒井氏の考え)
理想像の疑わしさ   老いてゆく・・・男女、老人 質違う。
老いの受け入れ方女の方が抵抗がある(若々しく在りたい) 可愛いお婆さんになりたい・・・肯定的
老いの理想像もなく、一般論はない。
平均寿命は延びてゆく→老年の時間が増える→どうやって受け止め、こなしてゆくか→追っかけてゆくだけでも意味がある。
自然に年齢とともに老いてゆく。  病の問題+死の問題を含めて考えてゆく
「ひやかし」 年寄りの冷や水を持ちながら年齢を考えずに、確かめたいことがあれば年齢に関係なくやろうとしてみることは大切だ。
人が亡くなった後で完結している人がいるが、途中で終わってしまってもいいのではないか。
生-死・・・一も中途半端な関係になっている。
先の方にあるものを追いかける(途中まででも途中までやった価値がある)
自分の歩幅で歩いてほしい・・・長く、遠くへ、正常歩で