2011年4月26日火曜日

小倉和夫(72歳)        ・多文化共生

小倉和夫(国際文化交流基金理事長72歳)   多文化共生    
ベトナム大使、韓国大使、フランス大使等歴任 2003年国際文化交流基金理事長
青山学院大学教授   
大震災の時の外国の反応  一体感 、連帯感に感動した(市民レベルで冷静に対応した)  
首をかしげることもあった・・・自粛(行き過ぎでは)  批判・・・政府の対応の仕方   
長年の国際交流が同情、共鳴在り    
自分自身がどういう社会であり人間であるか 
あの国はこういう考え方をするのか・・・国の姿が見えてくる側面もある  
グローバル化・・・国境を越えていろいろなことが行われるようになった 
 
世界が小さくなった(ボーダレス) 分野の壁が低くなった(映像、美術、銀行等)    
日本の状況・・・若者が内向きになってきた 経済停滞、政治不透明、高齢化、少子化等 本当に外国に行きたいのであれば、金がなくても何とかしていきたくなるもの 根性が欠けていることである 日本のある種のメンタリティー    
韓国、中国の若者はダイナミックに行動(留学)   
日本はある種国家的目標に達してしまっている 
次の目標に対して張り切れるかどうか 新宿区は10%の外国人が居住 ・・・多文化共生に対して身近な問題として存在する    
共存・・・違う者同士がけんかしないで存在する   
共生・・・相互依存関係がある  お互い同士が必要(共に生きてゆこう)
  
個人、市民としていかなる姿勢で生きてゆくのか 個人主義ではない  
外国人が日本の老人を支援する  日本にも存在するようになった 
市民意識の高揚 日本の国際化への歩み    
外国が日本に何を期待するか→日本がそれに対してどうしたいか・・・マッチした時代とずれた時代があった   
近代化したい(日本)・・・近代化を望む(国際社会)  一致していた時代がある   
私流のアジアにしたい(日本)・・・ズレが生じた→ズレが大きくなると注意しなくてはいけない 
日本が望むこととは何か  歴史の鏡  「鏡」・・・学ぶべき対象はなにか  
学ぶには相手のことをよく知る必要がある→アメリカ、ヨーロッパ以外の国々に対していろいろの国から学ぶ 
   
文化的に考えると例えばロボットを介護に使う事でも日本と欧州では考えかたが違う  
人類共通の問題、人類共通の意識が必要   人間と自然の関係    
日本のあるところに海老、蛙を供養する石碑があるが、欧米のひとには理解できない  
人間と道具との関係(外国では区別する  日本は人間の延長線上にある)  
   
多文化共生・・・コミュニティー(村、町、市)社会を構成  
行政、リーダーシップ、体験、交流が必要 交流がスターティングポイント  
交流(広場)日本では具体的な広場がない(精神的広場も)  
平和共存的考え・・・あなたはあなた、私は私  (冷たい関係)  
共生・・・お互いにお互いが必要・・・一緒に生きてゆこう  相互理解  
日本的なものは日本人のものなのか? 日本的なものはないのではないのではないか? 
文化(能、歌舞伎等) 漫画も日本のものではなくなってきている  
能役者、歌舞伎役者にも外国人がいる    
豊かな文化・・・お互いが分かち合ってゆくことが大事 
  
漫画を読むには能力が必要 無邪気、子供らしさ 幼稚がある→現代社会の本質になりつつある(現代社会病の象徴) 現代社会の一つの文化現象
仏、独等では大人はあまり読まない・・・哲学的深さは一般的にない(手塚治虫以外)  
スポーツ、漫画は直ぐ楽しめる  能、歌舞伎は直ぐ楽しめない   
伝統文化も大事・・・能、歌舞伎には日本の精神があるのでは→世界に共有してもらいたい 
現代の日本人文化はロック、食文化、アニメ等    
日本の漫画はいろいろとジャンルがそろっている   
漫画を通じての日本語教育 漫画の描き方勉強 漫画の作品を講演・・・深く日本を勉強する為のきっかけ・・・たのしく学べる  
  
言葉 コミュニケーション手段・・・英語はコミュニケーション手段として広がっているだけ   
文化財としての言葉・・・日本文化の結晶(日本語)  
方言:東北弁等 大事にする必要がある(文化)   
日本語言語教育がしっかりとする・・・意思伝達手段+文化の伝統を体現したもの  
文化の多様性・・・人類社会の豊かさ    
生物多様性・・・地球の生態系の豊かさ・・・人類の宇宙に対する責任  
日本文化の本質は重複にある・・・共存している(音楽、能等)  
重複の中からあたらしいものが出てくる    
日本(人)の多様性を世界に理解してもらう事が必要→素直な気持ちでやることが大事
(ジャパン、ジャパンでは駄目)   
それには発信と受信が大事である   
発進は苦労しない 受信は聞く能力、を培ってゆく必要がある→正しく受信する事が大事   
日本は効率重視しすぎる→日本の最大の欠点   
オールジャパン・・・狭い考え方 国家が表に出ていいものと、悪い物とがある  
勇ましい一致団結は誤解を生む可能性がある  日本人は一枚岩に見られている  
災害を切り口に考えた場合において 心と心を結ぶ一つの契機になりうる  
1995年の阪神大震災の時 地震情報に外国人が困った →長田地区でFMで地域情報を外国人が判る様に五ヶ国語で流す    
これによって助かる→多文化共生の芽生え   
多様性社会・・・困難に直面した時にお互いがお互いにを思いやりながら生きてゆく 
人間悪い状況の時どういわれるか大事