2012年1月11日水曜日

村田吉弘(和食料理人)      ・日本の食文化を世界遺産へ


村田吉弘(和食料理人)       日本の食文化を世界遺産へ
京都・祇園の老舗料亭「菊乃井」の長男として生まれる 現在NPO法人日本料理アカデミー理事長
京都の老舗料亭の経営者 フランス料理トンコラボレーションや東京への出店等様々な取り組みに意欲的  世界の食文化と日本の食文化の違い等を聞く
昨年 フランスが美食技術で遺産登録がされた 何カ国かが遺産登録されている 
ギャルソン ソムリエ 美食をする為の技術 
メキシコ、スペイン、イタリア 南仏 モロッコ地中海沿岸のオリーブオイルで構成された料理 
メキシコは紀元前からのスパイスを使っている事
韓国は登録されるはずだったが補足説明が必要で1年間伸びる 宮廷料理
日本では和食料理にしようとして活動を開始しようとしている 

うまみを中心にしてきている 霊長類が同じものばっかり食べていると 食べる種が絶滅する
(コアラのユーカリ)
リス等の小動物は同じものを食べても問題はないが 大きな動物はいろいろなもんを食べるように出来ている
同じものばかり食べると飽きる  赤ちゃんは飽きたら困る 3か月間はミルクを飲む 
うまみ成分と甘みと油脂分はそれらの縛りをはずす鍵がある
世界中の食べ物はその3つのうちのどれかを中心にして料理を構成する 
日本以外は全て油脂分を中心に構成している
唯一うまみ成分を中心にしているのが日本料理ですね 
油を一滴も使わずに日本料理は出来るけれども他の国の料理は油を一滴も使わずに料理を作れと云っても出来ない

うまみ成分とは→甘い、からい、酸っぱい、苦い、  これは4味ですね 
その他にうまみが有る 舌の中の味を感じるみらいと云う細胞が有るがその中に受容体5つある 5つの味を感知しておいしい、まずいと云っている    
100年前に池田菊苗先生が「うまみ」を発見されて それがグルタミン酸です 
こぶから出てくるのがグルタミン酸 カツオから出てくるのがイノシン酸
シイタケとか乾燥きのこから出てくるのがグアニル酸 貝から出てくるのが コハク酸  
このうまみをうまく使うように活動している これらを使うと油の使用量が減る
日本料理65品目で1000キロカロリー カルボナーラよりも少ない かつ丼より少ない 

フランス料理23品目で2500キロカロリーある イタリア料理も21品目で2500キロカロリーある
世界に役に立つ料理 世界遺産に登録して利用してもらう  
なにをもって日本料理とするのか 器、 おもてなし を英語に直せない
頂きます・・・このものを私の命として頂きます  
勿体ない・・・その命を粗末にしたら勿体ない 食べられるものと食べるものが同等の立場に捉えるのが日本人  
お箸 中国で一番良い箸を持ってきてくれといったら金の箸か象牙の箸 韓国では銀の箸でしょうね 日本では亭主自らが手削りにした両細の杉の箸ですよ
それは一回きり 一期一会 その人の為だけに削ってそれを一番良い箸とする  
おもてなしの心 思いやり

シンガポールに行くと向こうの人達は日本人はヨーロッパの方ばっかり向いているという(ヨーロッパ人になりたいのだろう) 気が付かないが気が付いてみるとそうだと思う
食事までつながっている フランスのチーズの食べごろを気にするのだったら ちゃんと糠付けの食べごろを気にして自分で糠つけを漬けなさいという話ですよね
彼らは牛の乳を飲んで牛の肉を食べる民族ですから牛の乳で発酵食品チーズを作ったわけです 我々は米の飯を食って野菜をおかずにする民族ですから、野菜の発酵食品を作ったのです 
漬物は日本で云ったらチーズですよね   
登録をすることで自国民が考えるチャンスになると思っている  
食べ物を登録するわけではない バックボーンの文化登録するもの おもてなしの心

食に関して古い歴史はあるし沢山の文献が有る 
食に関して文化勲章とか文化功労章はない アカデミックにするようになってきた
検定をして試験を受けて公平に どこにいようが勉強して技術力を付けたら段々上がってゆく制度にしたいなと思っている
調理師免許は地方条例で国家試験ではない 料理学校卒業すれば誰でも貰える  
2年制にして安全面 食品管理もみんなちゃんと勉強して国家試験を受けた 
調理師を世の中に排出してくださいと云っているんです 一向にそうは成らない  
制度上の問題が登録するあたりにある

日本ほどうまい食材に恵まれた処は世界にどこにもない 
日本人が食文化を誇るべき文化であること 次の時代を守ってゆく文化であることを日本人自体が思わないといけない 
発酵調味料で味付けするのは日本人だけ 味噌汁  発酵食品を中心に味付けする
通りやすいものを検討する  
日本の料理を世界の料理にしたい  
若い頃フランス料理を勉強して改めて日本料理の素晴らしさ また世界に知られていない事を感じたので日本料理に入って行った