2012年4月12日木曜日

大樋長佐衛門(陶芸家84歳)    ・陶芸の道に今昔無し

大樋長佐衛門(陶芸家84歳)     陶芸の道に今昔無し  
十代 大樋 長左衛門(おおひ ちょうざえもん、1927年(昭和2年)10月28日 - )は石川県出身の大樋焼の陶芸家
昭和2年生まれ 金沢で江戸時代から350年続くおおひ焼きの10代目です  
伝統ある陶芸家として楽焼等茶器を焼いている
日展にも出品して意欲的な活動をしてきました  
現在日展顧問 芸術院会員で 去年秋には文化勲章を受けました 
又金沢学院大学の副学長として教育にも携わっている
焼き物に携わって60年

「工芸は人々の為に」と震災後1カ月後に展覧会を開催  
自分の仕事を社会に活かす これしかないと思った
大樋焼き 前田綱紀 5代目が頑張って文化政策 工芸技術産業に切り替えた 
庶民とのコミュニケーションの場と言うのはお茶と能なんですね
加賀は加賀友禅だとか加賀象嵌だとか加賀が付く工芸が多い  財力があって趣味が広がった
楽焼 温度が低い 1000度前後で焼く  焼き物文化は中国朝鮮半島から来た   
それを利休が長次郎と一緒に発案したもの  手技のもの 
沸騰したものを入れるので楽茶碗は手で持てる  田土を使って練る  
レンコンを作っている田んぼの土を使った 
あめ色がほとんど80%程度が特徴  色に安心感がる  現代的な作品作りにも取り込む  
点てやすく、飲みやすいもの 年齢的に時代的にマッチしたのでそういう動きになった
父の頃は新しい、新鮮と言う事は無かった デザイン形はお粗末だった 
私達の時代になって学校の方針もデザインとかを教育に取り入れるようになった
1984年 代表的な作品 「そばだつ」 (花見縞飾り壺)つくる 60cm 
発想のヒントは ヨーロッパに塔 雲を突き破って高くそびえる塔を見た

世の中は丸 三角 角で出来ている と理論統一した人がいた(前衛的な画家たち) 
 バッハス?  造形は現代造営 伝統と新しいものが混在
彫金の方に入ってよかったと思う  
焼き物は昔風  工芸とは 意匠化する  
伝統とは 時代時代の鏡 色  時代の推移によって替わる  
手でつくるものは時代永劫続く  
黒 昔は黒 今は青い黒 茶色い黒とか見るようになってきている
物を作ったりする上で迷いが無かったら今ではない 創意創作 人のつくらないものをつくる 
新しい素材の導入とか 今は新しい素材を導入する必要があると思う

昭和初期から戦後にかけてどんどん変わっていった 
変わらなければ如何という意識を持たないといけないと思う 
一輪さし  鶴首 これは自分が作った鶴首だと,よっぽど考えて作らないといけない 
そうでないと作家は駄目になる  
茶碗はいろいろある そう解釈しないと,今後異質なもので作っていきたい 
焼き物は別の面白さがある 
作家で好きなのは武者小路実篤  小説家でありながら字の良さ 絵の良さ  
何でかと言うと、言うのはちょっと難しいけれども 絵描きのプロよりも好きなことは事実です  
情緒性がある  日本には四季がある 
繰り返しがあるのは民族の歴史,春夏秋冬は芸術とか俳句、和歌とか 情緒性がある     
元気で長生きしたい 仕事がしたい 作りたい物がある 

光悦は 芸術家   
「陶道無今昔」  人間の歩みとして繋がってきている 
昔はなにが立派かと言う事も評価しなくてはいけない 
自分の我によってそれを見定めると言う事が無かったら仕事ができない   
作ると言う事は自分に入れた技術を全部蹴飛ばしてどうしたらいいかと作るしかない  
学生には本を読むのも大変なので図録を見て確かめて旅をして本物を見るように言っている  何としても進むしかない