2013年6月30日日曜日

五木寛之           ・歌の旅人(沖縄)

五木寛之        歌の旅人(沖縄県)
初めて行ったのが本土復帰の前  数年前に沖縄の新聞の連載小説を担当した
海がきれいで、砂浜が真っ白  近代日本の歴史のなかでも特色を持った地域
独特の文化がある 
「島人ぬ宝」(「しまんちゅぬたから」ビギン 作詞作曲  明るく伸びやかでいながら、内容が重い
民謡酒場が各地にあり、この歌がかかると、踊り出す
相互扶助 人の絆の強いところと言う感じを受ける
「いちゃりばちょうべい」 一回やったらみんな兄弟 
仏教の「慈」  フレンドシップ ブラザーと言うような意味と聞いたことがある
「なんくるないさー」 まあいいよ 大丈夫だよ   心がほどけてゆく土地

安らかさの背後には、厳しい自然、搾取とかの中で、生き抜いてきた人たちの絆があるわけだから、難しい
明治以来の歴史とかを考えてみても、ずしっとやっぱり重いものがこちらに伝わってくるところがあるわけですから複雑ですよ

仲宗根 美樹 歌声喫茶から 「川は流れる」 その時代が彷彿するような歌
南さおり 安室 奈美恵
文学 大城立裕  1970年 九州沖縄文学賞を立ち上げる  そこから沢山の作家が生まれている  沖縄が上位に入ってくる  目取真俊(水滴) 又吉栄喜(豚の報い)とかドンドン出てくる
九州芸術祭文学賞と名前が変わる  文学的風土の高いところ

ここ数年来 モダンになってきて、沖縄独自の色が薄くなってきていることが気になっている
私は40数年 ずーっと選考委員を続けている
スポーツ 具志堅用高(13回防衛) 宮里藍 宮里美香 諸見里しのぶ 伊良部秀輝 大嶺 祐太
名嘉睦稔 版画家  悲しい時には悲しい歌を聞きたい (老人慰問の時の老人からの話)
さとうきび  ざわわ
さとうきび畑 昔はハワイのマウイ島はサトウキビの畑がずーっと続いているそういう島だった
そこへは日本人の移民の方が随分出稼ぎに、さとうきび畑で働く労働者として、来ていたが、その人たちの亡くなった後の墓地があった 広島 北陸 沖縄が多かった
アルゼンチン、ブラジルなどを回ると、沖縄出身の方が沢山いらっしった 世界に開かれた土地でもある

160島があって そのうち49の島に人が住んでいる 亜熱帯気候 
「池間の主」 宮古島民謡 
失業率は全国ワーストワン  離婚率、出生率が一番 
男女ともに長寿日本一だったが、最近は男性が肥満 ランクがぐーんと下がってきた
推測するとアメリカ統治の時代に、ステーキが入ってきて、沢山食べるようになった
揚げ物が多い(長持ちをさせるように) 酒も飲むし アメリカ的な食事をする
食生活の見直しを始める

島豆腐 チャンプルにぴったり  沖縄そば 沖縄の塩 島とうがらし 
沖縄の本屋は照明が凄く明るい
女優 仲間 由紀恵 黒木メイサ 満島 ひかり 山田優 比嘉愛未 
男性 ガクト  フィンガーファイブ キロロ ブギン 等グループが多くある

沖縄 古い昔の根強い歴史を背負った芸能、文化と新しい文化とぶつかり合って、その潮流がぶつかりあう中に、潮目ができて、魚が集まってくるように、ぶつかりあうなかに一つの新しい動きが出来てくるような、気がする
「二見情話」 作詞作曲照屋朝敏   首理に帰るときに、お礼の意味でつくった曲
二見 自然の風景の美しいところ 二見の娘はみんな姿、形がよく、美人
志も、気持ちもとても素直で、いい娘さんたちが多い  二見の自然も海も山も美しいという意味の歌(そのあとに、戦争の話が出てくる その思いが残っていて普通の民謡とはちょっと違う 2番、3番で)  九州の民謡と似ている 五木の子守唄と似ている

民俗学、歴史等を話せば、きりがないが