2013年10月5日土曜日

木島英登(バリアーフリーコンサルタント)   ・車椅子で世界を駆ける

木島英登(バリアーフリーコンサルタント)   車椅子で世界を駆ける
大阪生まれ 40歳 高校3年生の時に、ラグビー部の練習中に脊髄損傷で、下半身不随となり、車いすでの生活になりました
大学を卒業して、大手の広告代理店に入試やし、31歳で独立、マーケティングの仕事の経験を生かし、バリアーフリー関連ビジネスのコンサルティング業務を行っています
仕事も兼ねて世界の観光地、やホテル、スポーツ施設、交通機関などのバリアーフリーの現状を見て歩き、其情報を著書やホームページなどで発信しています
これまでに訪ねた国は、なんと124カ国、世界で何を見て、どんな経験をしたのか、本当のバリアーフリーとは何か、伺いました

水泳と自転車をたまにやっている  小学校の時はサッカー、自転車に乗って親戚に行っていた
ラグビーは高校生の時から、始める 
3年生の時に練習中に下敷きになるような形で、上に10人ぐらい乗って、脊髄が折れてしまった
脊髄神経が遮断されて、へそから下が動かなくなった
最初、医者は下半身不随となることを、言ってくれなかった 
周りは基本的には変わっていなかった、車椅子になってから接した人で、あからさまに、かわいそうな人とか、がいたのは事実
昔からの知り合い、友達は態度が変わることは無かった

進学校だったので、リハリビを含め、1浪し、大学を目指した 神戸大学に入学する
ソーシャルカウンセラー 話し合う  資格があった方がいいから、税理士、会計士、公務員が良いとアドバイスをしてくれたが、カチンと来た 
自分の希望を聞く前に進路を示されて、希望通りに理科系を受けた →神戸大学に入る
神戸大学の最初の車椅子学生だった  徐々に施設が整えられたが
階段のみの教室は、教室を変更してもらうとかで対応してもらう
大手広告代理店に入社、31歳で独立、バリアーフリー関連ビジネスのコンサルティング業務を行っています
日本と世界の違い バリアフリーに関して情報発信している 
講演、サービス業の研修、バリアーフリー設備、サ―ビスするうえでのコンサルティング、執筆活動などをしている
小さい時から世界のことに興味があった
124カ国を訪問したが、最初大学1年の時にアメリカに行くが、英語が話せた方がいいと思ってホームステー、語学学校にも行く
20年前だが、アメリカでは車椅子でも、どこにでもいける
トイレでも大きくなっていて、車椅子専用ではないが、利用は可能
街中を歩いていて、じろじろ見られることは、なかった(当時日本では視線を感じた)

明らかに危ないところにはいかないが、大丈夫です
不便なのは、ホテルに泊まるときに、安い宿に泊まろうとするときには、階段しかなかったり、部屋が狭くて困ったりするが、観光地では、声をかけて手助けしてもらうので大丈夫です
アフリカに行ったときに、砂漠とかでは進めない
ドイツでノイシュヴァンシュタイン城 ディズニーランドのシンデレラ城のモデルとなった城
友達とレンタカーで行った 城は山の上にある あまり歩けない人の為に馬車が走っている
強引に馬車の高い位置に乗るが、御者が乗るなと、車椅子で行っても御城は見れないと
御城の近くに行きたいだけだと伝えたが、周りの御客に聞いたが、私の意見が正しいと云ってくれた

城の中は階段だらけであったが、同意してくれた人たちなどを含めて、バケツリレーのようにして、運んでくれて、お城見学ができて、感動的だった(これが一番の思い出)
バリアーがあっても、人々の助けで、見られることは、在ると思うので、そういうシーンに巡り合えると楽しい
マカオに行ったが、ディスコが夜の2時ぐらいからが面白いと、酔っ払った勢いで踊った
女性が近づいてきて、一緒に踊ろうと、楽しんで最後にはキッスをしてくれた
旅行先で散髪をする 最低で20円がある  散髪の仕方が違ったり、店主と仲良しになれる
トルコで顔そりを頼むと、マッチに火を付けて、耳の中に入れて、耳の毛を焼く(吃驚)

旅のコツ→
①なんでもやってみる 牛にひかれて山を登ったり、布に包まれて運ばれたり、いろいろ      カンボジアのアンコールワット 像の道(昔大様が像に乗って通った道)  
子供に教えてもらって段差  のない道を通る
②困難を楽しむ  困難は助けてもらうチャンスだとか、人と出会えるチャンスが増える
③笑顔  万国共通の言語  怒ってたりすると助けてはくれない 笑顔でコミュニケーションを取る、ど  この国でも同じ共通言語
 荷物が無くなってしまったり、車椅子が出てこなかったこともある 
 怒ってもしょうがないし、パニックになるので、笑顔で話す

ヨーロッパ 新しい路面電車が走っていて、便利、 富山、広島で一部新しい路面電車が走っている
路上が駅なので直ぐ乗れる、段差もない、車椅子でも一人で乗れる
日本では導入が遅れている
ドイツ、車椅子でも乗れる車両 椅子が跳ね上げ式になっている 
自転車も乗れるようになっている(通勤に自転車を奨励している)
バス ノンステップバスがたくさん導入されている はぼ100%導入
日本の場合は道路が1車線だったりして、バス停が小さい

対応は日本は丁寧 電車に乗るときに、日本では駅員が手助けをするが、日本だけ
一人で乗れるような構造にするのが、一番いいとは思うが
関西では声をかけると、駅員は手伝う様なシステムになっている(関東では言わなくても手伝う)
本当のバリアーフリーは機会の平等  本人がやりたいのであれば、できるようにしてあげる
最初から駄目だと言われてしまうのは、残念です

ノルウェーでエレベータがあって安い宿を紹介してもらって、1800円と言う事で行ったら、3階でエレベーターがなかった  
あなたは安い宿を希望しているのでしょうと、階段があるよと言ったら、そうよ階段よと、でも担いでもらったらいいでしょうと、ホテルの人が担いでくれた
状況に応じてバリアーをなくせればいいと思う

エジプトに行ったら、タクシーの運転手は車椅子を上にあげて、おろすときに自分ではめんどくさいので、近くの人を呼んで、おい、おろしてやってくれと、頼んでおろしてもらった
人同士が日本でも助け合ったりするのもいいのではないかと思う
東京オリンピック・パラリンピックに期待するのは、、障害のある人にも、ボランティアやってほしいと思う
其れがいろんな垣根を無くすチャンスに成ると思います
人生何があるかわからないので、楽しく生きようよと、やりたいことがあったら何でもチャレンジする、 「なんにでもチャレンジ」が座右の銘

なになにだからと否定される事無く、誰もが自分らしい人生を生きる権利があるという事を伝えたり、わたし自身が楽しく生きることによって、証明されたりすると思う
一方通行ではなくて、誰もが手助けして、誰もが手助けされる 
日本は健常者、障害者が分かれてしまっている 
障害がある人も手助けする方になったりすることによって、本当の心のバリアーフリーというか、お互いさまみたいなところが、なればいいなあと思います
設備のバリアーフリーと心のバリアーフリーとがあって、本当の住みよい社会だと思います