2014年2月3日月曜日

伊勢桃代(元・国連大学事務局長)  ・こころ優しい人を世界中に育てたい(2)

伊勢桃代(元・国連大学事務局長)  こころ優しい人を世界中に育てたい(2)
国連大学  東京渋谷にある。  アジア全体に国連本部が存在していない。
国連本部はヨーロッパ中心にある。
日本に国連大学を設置するのは欧米は基本的には反対だった。
国連大学は通常の大学とは違う。 (通常は学生、教授、卒業証書)
世界各地に15の研究所・研究センターを持つ.

理解の度合いが低い、浸透しにくい。
外務省、文部省の二つの縦割りの所轄  1975年にオープンした。
①研究活動を盛んにしよう。(国連に役に立つ研究活動。)
②後進国の学者が出る幕が無いので、機会を与えるように、ネートワークを作る。
新しい学長が今年就任して、国連に役に立つという事が忘れられているので、その方向に力を入れるように変わってくると思う。

日本での国連大学では、各国の研究機関を纏める。
国連との対応についての関係を、本部からやるので、学長は青山にいる。
ウ・タント事務総長 平和を作る人材を作りたいとの思いがあり構想を提案、仏教思想の人。
国連協会主催で日、中、韓のユースフォラムで討論を毎年やっている。
基本的に出てくるのが、文化、宗教のアジアが共有するものを、これからどうやって平和的なものに生かしてゆくかと言う事を討論している。
文化の問題を非常に重要視して取り上げている。
今の外交的に解決しましょうと言っても、危ない線を歩んでいる。(戦争になってしまうような)
文化的な繋がりと言うものがこれからはますます大事になる。 宗教も入っている。
日本の文化はすばらっしい。  
東アジア共同体、儒教文化、仏教、律令制度、漢字文化でつながっている。

国が個個に独立ながら、繋がってゆくのは難しい。
若い人に、新しい考え方を作って言って欲しい。
発信は大人の作った社会なので、まだまだそこが足りないと思う。
若い人に議論の場を与える事が大事。 それをしないと変わらないと思う。
国連への加盟国 193カ国  93カ国から国連の人を使用する。
国連憲章では大きな目的を掲げている。  それが大きな結束を呼ぶ。
理想的な社会を作るのだという想いで来ている人が来ている。
日本の場合は、意見をきいても発言はなし、会議の後でいろいろ皆さん思いをいう。
ああいいうなやり方は難しい。 
国連ではお互いに議論をして、目的をはっきりして解決に向かってゆくが、日本の会議を見ていると、議論もしないし、どういう方向に向かっているかわからないので、団結のしようもない。

面白かったのは日本の企業にいた人(部長だった人)が、何にも動かないで段々不満が出てきていて、かつての部長の方は下から上がってくるのを待っていた、職員はうえからガイドラインを来るのを待っていた、結局両方が待っていたというケースがあった。
リーダーシップ 大きく言えば仕事の目的を明快に職員に説明できて、それが皆の共有の知識として、目的として受け入れられる、と言うのが大事。
それに関するやり方をきちんと作ってゆく、仕事の組織を作るのが大事。
いろんな文化、価値観がる中で、正しいことは正しい、間違っている事は間違っているので、リーダーは正しい判断をきちんとする事が必要です。
理事国、大国の意見、 難しいところではあるが、直接の圧力はあまりなかった。
正しいことをしていないと193カ国に説明できない。
アメリカは分担金が22%だから国連の予算についてのポストは22%ついてもいいとの事になっている。

1997年に退職 日本に戻ってくる。 
財団法人女性の為のアジア平和国民基金専務理事、兼事務局長に就任。
韓国の慰安婦問題、政府が調査に乗り出して、強く頼まれた。
アジアを勉強しなくてはいけないと思った。
8年間担当  今でも感じるが、全体像を政府の役人の方でも説明できない。
真剣に皆さんに理解していただきたい問題だと思う。
去年ぐらいから、国連に気持ちが戻った。 (退職時は一旦はスパッと国連からは身を引けたが)
去年から歴代の事務総長の自伝とか、歴史を勉強してみると、やはり国連がないと世界の問題はどうにもならないという想いになって、21世紀の国連はどうしたらいいのかと真剣に考えるようになりました。
やはり、いい人材を、どう探すかというのは 21,22世紀に向かってゆくには、20世紀はいろんなことがあって、戦争の世紀ではあるが、一番興味を持っているのはその終わり方。
国際連盟、国際連合ができた。 いろんな終わり方がある。

日本の戦争の終わり方はあいまいで有って、それがいまでも響いていつのではないかと思う。
今の若い人が自分たちには戦争の責任になは無いと言うとすれば、何に責任があるかと言うと、戦争の時のいろいろな問題をそのままきっちりと把握しないで、それをまた繰り返すような状態になったとしたらそれはあなたたちの責任だと言わざるを得ない、そういうような自覚を持ってほしい。
終わり方、韓国との事を考えていきたいと思っています。
シリア内戦、いろいろ紛争があるが、難民が出てきて苦しんでいるが、募金を募ったり協力をしたい、と言う時にいろいろな方法がある。
子供と言うと集まるが、他のものだと集まらない、国連が何かしましょうと言っても抽象的で集まらない。

難民問題は本当に大変で、80%は女性と子供、是は大変な問題。
20世紀で、私たちは見方を間違っていたのではないかと思う。
第一次世界大戦、第二次世界大戦、冷戦構造、アメリカだけでも20いくつも戦争をやっている。
そういう戦争は、社会の組織は整然としていた。
国家間の戦争で、軍隊と言う専門職の人がいた。
今の内戦は隣近所の人がいろんなことをやる、21世紀にはそうなるとは思わなかった。
中央集権的なものには反対して来たが、それが終わったらいろんなものが出てきて、戦争をする。
どこかで終結をしなくてはいけない。
終わるのかなあと思うが、だから若い人が世界的に集まって討論する事が物凄く大事で、今いろんな動きがあって、「ワンヤングワールド」というロンドンから始まって、南アで又会議が当て1000人以上の人が集まって、何とかしようという動きが出てきている。
こういうところに国家はお金を使ってほしい。