2014年4月2日水曜日

おおつきちひろ(スペイン料理店)  ・”スペイン”の料理と人に惚れこんで(2)

おおつきちひろ(スペイン料理店オーナー&シェフ)”スペイン”の料理と人に惚れこんで(2)
スペインの人にとっての食への見方、先ず食べるぞ、しゃべるぞと思いきるしゃべる。
どんなに高級なレストランでも、大きな声でしゃべっている。
人生、食が有って、生きているぞ、と言う事ですね。
食べる量は昔から、たっぷり食べる。  5回食べている。
日本でのおやつに当たるところが軽食ぐらいになる。
①朝8時、②11時、次が③2時~4時(一番重い食事)、④6時ごろ、7時頃(同僚とビールと食事)、⑤10時~11時に家で夜のご飯
仕事よりも家族で一緒に美味しいものを食べる事が人生、一生の楽しみである。
週末、1週間必要なものを買い込む。  大きなカートに山盛りになるぐらい買い込む。
牛乳だったら1ダース、だいたいkg単位で購入する。

3回目の旅以降、ホームステーする。 
家族、生きる事とは何、と言う事に興味を持っていたが、スペインに行ったら、この人たちは時間と言うものをゆったりと十分に味わいつくす様に、なんて人間らしいんだろうと思った。
原点になる食はどんな風な作り方をして、作る時間を楽しんでいる彼等を見たいから、レストランの料理では見えないものがあるから、素朴で優しく、温かい料理を勉強したいと思った。
生活の一部始終を見せてもらうと、やりたいなと思った。
バスクに行く。、2回目の時に旅先で知り合った人(鉄鋼業の営業の人、美食家)の家に来てもいいと、言ってくれた。
旬なものを如何に簡単に美味しく食べるか、と言う料理がある。
バスクは環境が日本に似ている処。 海にも近い。
家に依ってそれなりの味を持っている。(家ごとに味を伝える)

バスクに400ぐらい、美食クラブがある。  作るのも、食べるのも好きな人たち。
食を通じて、街の人たちの結束も出来るし、いろんな料理をお互いに持ち寄って、残してゆく、淘汰してゆく、発展してゆくすばらしい文化だと思う。
おいしい料理を食べさせてもらって、歴史も教わった。
スペイン料理は地方性がある。  言葉も違うし、料理も違う。
パエリア バレンシアの小さな村から発生した料理。(米地帯)
湿地帯なので米を作る。 他のものはあまりとれない。 工夫して薄くすれば、出来てしまう。
サマセット・モーム 作家がいるが、パエリア  カタツムリとインゲン豆と鳥肉とがのった物が本来のものだが、観光用魚介の一杯乗ったものがあると、サマセット・モームが世界的に話したり、書いたので一躍有名になったが、実は貧乏料理だった。
今ではどこでも食べられるようになった。
お手伝いさんは木曜日が休みになるので、その日にパエリアであればだれでも食べれるので、木曜日はパエリアの日になっている。  

まな板は小さいものしかない。 ニンニクなどを手に持ってみじん切りにする。  調理鋏。
無駄にしない、拘りながら細かくやったり、時間をかけたり、手をかけないところはラフに行う。
レシピ通りではなく、自分らしく作る料理を非常に感じる。
相手に食べさせたい料理とは、をいつも考えている。(誰に何を作ってあげるか?)
如何に美味しく食べようか、主婦の知恵、自分なりの工夫をすることが最も料理をすることで大切なことか、そういうところに私は引かれてゆく。  素材を大切にする。
マドリードの料理学校にも通う。  
どこの料理学校で習ったのかと言われたりして、権威主義みたいなものがあり、比較の意味でも通う事になる。(料理学校、レストラン)
料理教室もコックさんを目指す人たち、家庭の主婦向け、の両方に通う。
20年前に店を開く事になる。 料理教室をやっていたりしていたが、教えていた人たちが自分で作った料理がどうだったのか判らなくなてしまった、と言う方たちにアンテナショップになるという事もあったが、日本の人たちはすごく忙しいので、作れる人たちばかりではないので、スペインのお母さんたちがやっている家庭の様な場所を作りたいというのも有った。

スペイン料理、家庭料理はこんなにおいしいものなんだと、レストランを作ることにした。
レストラン料理は見た目も美しくインパクトがあり、料理の味も最初にどかんと美味しいと、来るようなものなのですが、私がスペインのお母さんたちから教わった料理はあつくて、温かくて、優しくて、明日の元気につながる料理だったんです。
それが私のコンセプトなので、基本にあるのは家庭料理の温かさ、明日の元気に繋がる料理です。
スペイン料理の魅力、食とは何なんだと、いう事をもう一度考えてほしいと思ったので、スペインの人たちの生き方などを背景に本を執筆した。
テーマ、例えば、ニンニクはスペインでは私が考えていた以上の手法がありその魅力が、他の国でもあるのではと思い、調べてみたら新たに魅せられて、もっと日本食にも使えるのではないかと、テーマに取り上げてやるようになった。
からさ、これにも魅力に取りつかれた。
スペイン料理は ニンイク、オリーブオイルを使ったもの。  
オリーブオイルなくしてスペイン料理は語れないので、オリーブオイルのソムリエになった。

醤油とオリーブオイルは相性がいい。  みそ汁の中に入れても相性がいい。
酢のものにオリーブオイルはかけなかったが、そこに一滴かけると、美味しいものができ上る。
日本の家庭の中にある和食に、オリーブオイルをうまく組み合わせて行った時に、新たな広がりが出てくるという事を、皆さんに紹介したいと思っている。
スペインの人達は自分に与えられた環境の中で、100%以上に生きているという感じがする。
時間と言うものも、急がずにゆっくりと体験したり、食べるだけでなく作るとか、素材を選ぶという事から楽しみながら一日を過ごしている。
そういう事を素朴な中で感じている。
今日と言う日をゆっくりと体験する事が、なくなってきていると思うので、自分の時間と言うものを、身をゆだねると言う事を教えてもらったし、彼等は自分と言うものを慈しんでいる。
私たちは、自分をけずっている様な気がして、膨らましていない。
スペイン人から教わったものは、自分と言うものを100%以上に生きることだったと思う。