2015年5月14日木曜日

段 躍中(出版社経営)        ・日中相互理解は日本語作文から

段 躍中(出版社経営)        ・日中相互理解は日本語作文から
ことしは戦争が終わって70年の節目の年ですが、日本と中国の政府間ではぎくしゃくとした関係が続いています。
このような現状を憂いて市民レベルで草の根交流を計り、両国民の良好な関係を築いていこうと努力しているのが段さんです。
段さんは中国で新聞記者をしたあと来日し、新潟大学の大学院で博士号を取得しました。
20年前に日本で出版社を立ち上げ、中国の文化を日本語で紹介する本を多数出版しています。
2005年からは中国人の日本語作文コンクールを始め、去年は10回目の作文コンクールを開いたところ、前年より1000通も多い過去最多の4000通の応募がありました。

去年、全国196の大学、高校から4133名が応募してくれた。
地方の有名ではない大学でも応募できる、8~9割が大学生だが高校生も参加している。
日本に留学の経験のない人に対して応募してもらう。
昨年のテーマは「アニメと私」だった。
「ACGと日中関係」が最優秀賞 A=アニメ C=コミック G=ゲーム
ACGは大変な人気になっている。
姚儷瑾(ヤオ リー チン)さんと言う人で女子学生。
面白いだけではなくて中味が非常に素晴らしいものがあるとの評価をしている。

私は新聞記者でしたが、妻が最初に日本に来て興味をもち、私も1991年に日本に来ました。
日本に来てからアルバイトしながら、日本語を勉強しました。
駒沢大学修士課程、1995年から新潟大学の博士課程に入り、博士号を取る。
中国のことを日本語で発信したいと思い、日本僑報社を設立した。
日中相互理解にプラスになる本を目指して沢山刊行しました。
池袋で日曜日に青空教室の様な交流サロンを始めて8年になります。(2時から5時迄)
30人から多い時は100人にもなります。
地方でもいろいろ開催し、9か所にもなります。
日本人は中国語を、中国人は日本語を勉強して、相互理解には凄くいい場所になっています。
政府間同士の交流が今ひとつですが、一般の市民同士は結構うまく行っていると思う。
旅行者も随分多くなってきている。

大森和夫さんから受け継いだ作文コンクールについて、中国語の作文コンクールをスタートした。
(明日への言葉「民間日中交流の24年(1)民間日中交流の24年(2)」の表題で大森和夫さんが出演、2012年10月30日、31日放送)
2005年 日本人の中国語作文も同じ年に始まるが6回迄続いた。 200数十名いた。
作文の文章、内容などから国民性が見えてくる。
日本人の中国語作文は文字の丁寧さ、等に感動する。
中国人の日本語作文はチャレンジ精神が旺盛で、ちょっと間違っても大丈夫といった感じです。
2011年 日本人の中国語作文は中止になる。(東日本大震災でスポンサーがなくなり)
最優秀賞は日本大使賞の名にもなり、挨拶もして賞状も大使自ら渡す事になる。
副賞として日本旅行1週間が与えられる。
福田康夫元首相も応援している。

昨年の受賞者の姚儷瑾(ヤオ リー チン)さんは、中国でイメージしていた日本と実際日本に来て感じたことは同じで、日本は綺麗で日本の人は親切だと思ったということを、言っています。
学生たちは応募を通して日本文化に対する愛着心も深まるので、現場で指導している先生方も貢献していると思います。
「中国人のマナー」 の表題でも募集する。 マナーの悪さが問題。
反省しなければいけないところが多いと、若者は認識している。
今年11回目で5月31日が締め切りになっており、テーマは
①日中青年交流について
②日本(文化など)のここが理解できないという事
③自分の先生について(作文コンクールを続けてこられたのは日本の先生の貢献は大きい)
 日本語の先生は17000人 500の大学に日本学部、学科がある。
 日本人の先生は2500人ぐらいいる。

青空教室の様に直接顔を合わせて対面式の交流が多くなればいいなあと思います。
中国からの旅行者が増えているので日本人は声を懸けてみたらいいのかなあと思います。
日本人ももっと中国に旅行してほしいと思います。
青空教室で島の問題とか歴史の問題はたまに真剣に話し合うが、冷静に話し合ってゆく事は有意義だと思います。
日中は良くない時期は大きな歴史の中では数十年だから、日中友好の歴史をもっと知ってほしい。