2016年4月2日土曜日

太田米男(ミュージアム代表)   ・古い映画フィルムを救いたい

太田米男(おもちゃ映画ミュージアム代表)   ・古い映画フィルムを救いたい
66歳 大阪芸術大学映像学科教授で去年京都におもちゃ映画ミュージアムを作りました。
おもちゃ映画とは大正から昭和の初めを中心に、一般家庭に普及したブリキ製の手回し映写機で鑑賞した映画のことで、再生する映像として劇場で公開されたフィルムが切り売りされました。
時代を映した貴重な遺産と言えますが、長い年月を経たフィルムは劣化し、消滅の危機を迎えていると言います。
おもちゃ映画ミュージアムには太田さんがこれまでに収集したカメラや映写機などを展示、発掘復元した古いフィルムを観賞することも出来ます。

ミュージアムは以前友禅の工場があったところです。
カメラ、映写機は200ぐらいあります。
おもちゃ映画はおもちゃの映写機、ブリキ製で出来ている。
35mmの劇場でかかるフィルムを家庭用に販売されていた。
一度上映したフィルムを切って売っていました。
1930年代、無声映画からトーキーに変わる時代で、無声映画は必要なくなり、切り売りされた。
それを復元していこうとしたのが最初です。
劇場用の実写のフィルムは個人では作れないので映画館でかかっていた物を切り売りされた。

これはアメリカ製で手廻しです。
時代劇のチャンバラシーンが多く製作された。
20~30秒位、長いもので3分ぐらいで売られていた。
日本製は白熱灯の電球ですが、外国製(ドイツ、イギリス)では古いものではアルコールランプとかガスバーナーで作られたものもあります。
今はここには900本以上あります。
ニュース映画、外国のアニメ等もあります。
1920~30年代に特化しています。
スクリーンで見られるようになっている。
尾上松之助中山安兵衛 高田馬場
歌舞伎がベースになっていて、海外のスタイルとは違う。
アニメーション 「0(ゼロ)助漫遊記?」 「お化け寺」 チャンバラで幽霊とか妖怪が出てくる。
1923年 関東大震災の翌日のニュース映画 完全な焼け野原になっている。
大勢の人が行き交っている。

日本の無声映画はほとんど残っていなくて、数十秒の映像でも残っているので大事だと言う事でこのようなプロジェクトを始めたが、オリジナルのものが残っていなくて、残念だと言う事で始めた。
尾上松之助は1000本ぐらい作ったと言われるが、残っているのが10本あるかないか、ここには6本でほとんどが断片しか残っていない。
フランスでは国宝級に扱われて残されている、ほとんど残っている。
アメリカでもグリビスという監督の作品は600本位作っているが、失われたのが数本位で、日本とは全く違う。
オリジナルフィルムの乳剤を洗って新たに乳剤をぬって再生フィルムを作っていたりしているのでオリジナルはまず残っていない。
ベースが最初セルロイドから作られていて硝酸で作られていて、白熱灯にさらされると引火する可能性もあり、危険物と思われて、それが残っていない一つです。
安全フィルムが次に出てきてアセテート系に替るが、古くなると酸化して、溶けだす。
カールしたり縮んでくるので、新しいフィルムを開発しなくてはいけないと言う事で、今ではポリエステル系になる。

フィルムの過渡期のものだったので、復元のプロジェクトを立ち上げてやっています。
昨年5月にオープンしたが、尾上松之助の生誕100年で、寄贈されたフィルムを見たら、フランス製9.5mm幅のもので今まで見たことが無かったシーンがある完全版だった。
1時間以上ありました。
京都の国際映画祭で発表したが、尾上松之助のイメージがリアリティーがあり違っていた。
海外の研究者もネットで調べて来ます。
映画博物館と言われるものは日本には他にはないです。
ワークショップをやるという事もやっています。
活弁を使った無声映画のゆうべという形でやっています。
大阪にラボがあり、映画の修復の見学、体験できたりします。

京都は映画の街で、嵐山と太秦の間のあたりに生まれて、映画の全盛期に作られていた。
片岡千恵蔵、中村錦之助とか当時のスターを日常的に見ていました。
高校ではアルバイトで撮影所に行っていました。
大学では申請してゼミができて映画の勉強をしました。
依田先生に引っ張られました。
最初はカメラマンになりたかったが、当時大映が倒産して、撮影の助手として現場に入っていたりしました。
こういう場所を作ることが交流が生まれるし、情報も入ると思った。
映像は価値観として名作は国という形はあると思うが、アマチュアの人が撮ったものでも貴重なものがあるので、地域が大事な場合があるし、個人でやる意味もあるミュージアムもあると思うので存在意義はあると思っている。
一般の人たちが映画の保存が必要だという声になってきて、そうすれば必ず残ってゆくと思うので仲間となる人が集まってくださると良いと思います。
映像資料の図書館は無いので、きっかけになったらいいと思います。