2016年12月15日木曜日

髙村ヒデ(「地域・共生を考える会」) ・“あったか地域家族”を目指して

髙村ヒデ(NPO法人「江戸川・地域・共生を考える会」代表) ・“あったか地域家族”を目指して
71歳、高村さんは保育士、調理師として長年地元の保育園に勤めてきました。
定年退職後は地域の暮らしのお手伝いをしようと、見守りボランティアとして子供達の登校の際の交通安全を計ってきました。
その後、江戸川総合人生大学と言う区が設置した社会貢献を勉強する場で学んだあと、赤ちゃんからお年寄りまでの面倒をみるデイサービスを立ち上げました。
このデーサービスは年齢や障害の有無に関係なく一つ屋根の下で、皆一緒に楽しく過ごすことがモットーになっています。
現在では毎週水曜日と金曜日と、第三日曜日に開いており、赤ちゃんから93歳年寄りまでおよそ30人の安らぎの場所になっています。
高村さんはゆくゆくは安らぎの場所だけでなく、障害者の働く場所にも発展させてゆきたいと思っています。

12月は4日にお楽しみ会が有り、約100名の人が遊びに来てくれました。
第三日曜日の「日向ぼっこの日」に、焼き芋屋がボランティアで来てくれる事になっています。
出身は新潟で、中学を卒業して町役場に就職しましたが、保育園の給食の先生が辞められると言う事で、私が行く事になりました。
4年間、昼間は保育園で勤めて、夜は定時制高校へ通って、卒業と同時に保育士、調理士の資格を取りました。
25歳で結婚して東京に来ました。
保育士として働いてきました。
ボランティアは通学道の旗振りをしました。
保育園に来ていた子のお母さんが交通事故で亡くなり、通学道に立とうと思いました。
今もやっていて10年目になります。
江戸川総合人生大学で勉強もしました。
子供支援のしかた、ボランティアとは何かと言う風なことを勉強したくて入学しました。
色々な経験をされた人々、定年をされた方が多くて、色々な人とかかわる中でいろいろ体験しました。

富山型デーサービスを知ったことも大きかったです。
看護士3人が立ちあげた新しい形で、赤ちゃんからお年寄りまで障害が有ってもなくても、皆さんが一つ屋根の下で過ごすと言うのが一番の理念になっています。
今は全国的に広がっている様です。
富山県に行って見て衝撃を受けて江戸川でやってみたいと思いました。
惣万佳代子さんと言う方が提唱しましたが、有名な方です。
*参照・・・惣万佳代子(デーサービス代表)     ・富山から福祉を変え続けて20年
 2013年7月30日、31日 「明日への言葉」で放送
http://asuhenokotoba.blogspot.jp/2013/07/20.html
http://asuhenokotoba.blogspot.jp/2013/07/20-2.html


昨年はナイチンゲール賞を頂いた方です。
平成24年の6月に立ちあげました。
「一緒がいいねひなたぼっこ」と言う会の名前です。
富山型のいいところは、区切りがないと言うところでいろいろな人が集まって、メリットはお年寄りは子供を見ると自然と笑顔になります。
子供が縄跳びをやっていると93歳のお婆ちゃんが傍に行って手を叩いて数えてあげて、子供たちも得意になってやったりして相乗効果が有ります。
お婆ちゃんたちも生きいきしてきます。
核家族になったり、一人親とかの子もいるので、子供たちにとってもいい様です。

障害者との関係では健常者の方に特にメリットが有り、優しい子に育つと思います。
小さい時から一緒にいると偏見、差別がなくなると言われています。
普通の学校で言われるような、いじめなどはないです。
自分で出来ることは自分でやってもらっている。
健常の子が御飯とかを運んだりしてくれたり、障害の子がお婆ちゃんに運んだり自然とやってます。
毎週水曜日と金曜日と、第三日曜日に開いており、第三日曜日は多い時は37名が来て、水、金は子供は学校で来られないので、ヨガをやったりきり絵をやったりしています。
これまで、最少生まれて3カ月~93歳のお婆ちゃんまで来ます。
立ち上げ当初から来ている中学2年と3年の子がいますが、養護学校でボランティアをしていた頃出会った子で、殆ど休まないで毎月来ています。
中学3年生は軽い自閉症が有って、以前和室で座布団を頭からかぶってずーっと過ごしていました。
1年経ったころに、みんなと一緒に食べてみようかと言ったら、食べるようになり、一緒に食べるようになりました。
心を開いてくれるようになりました。
表情も全然変わってきました。
数字に強い子で、お母さんとスーパーに買い物に行っても、暗算して、レジとぴったり合ってしまいます。
中学2年の子は小さいころから手術を色々していて、天使の様な声で歌を歌いますが、自分では進んで歌わないが、ボランティアの人が来て音楽が始まると踊りながら歌います。

行政との連携を取りながらいずれは利用者の子供達が自分で出来る仕事をそこでしながらやっていけるような方向に持っていきたいと思っています。
富山の惣万佳代子さんの所ではすでに障害のある子が5~6人働いており、その様な方向に持ってゆきたいと思います。
お掃除、食事の洗いもの、車の掃除、とかいろいろあると思います、そこで働いて収入を得てゆく、それが理想だと思います。
スタッフはすべてシニアなので、スタッフとして働いてもらえればいいと思います。
18日には焼き芋大会が有ります。
芋掘りなど子供達は物凄く喜びます。
焼き芋のプロがボランティアで来てくれます。
来年はトリ年、年女なので、元気で羽ばたきたいと思っています。