2017年12月12日火曜日

本田理沙(元アイドル・ストーカー被害者)  ・逃げる勇気を

本田理沙(元アイドル・ストーカー被害者)  ・逃げる勇気を
大分県中津市出身、17歳でアイドル歌手としてデビュー、雑誌のグラビア、TVドラマ、バラエティー番組など幅広く活動しました。
親元を離れ一人東京で暮らしていた間、たびたびファンに付きまとわれたり、見知らぬ男性に襲われたりする被害に悩まされました。
中には命の危険を感じる出来事もあったと言います。
度重なるストレスから、本田さんの身体には耳が聞こえなくなるなどと言う異変が現れ26歳で芸能界引退を余儀なくされました。
46歳になった今は故郷の大分で地元FMラジオ局のパーソナリティーやダンススクールの講師を勤めながら2人の娘と暮らしています。
本田さんの体験や女性が身を守るために必要な事などについて伺います。

絶対的なアイドルと言うよりは、時代が下がって放課後のアイドルとか、ちょっと距離が近くなった感じのアイドルの時代でした。
接点が多くなり、男の子だったら彼女みたいに思われていたんだろうなと言うことを感じることはありました。
ファンレターも内容が激しい感じのものもありました。
営業先で1泊することがありましたが、楽屋泥棒にあった時もありました。
関係者しか入れない様な場所だったが、下着、着替え、メーク等無くなってしまったことがありました。
後から手紙で実は僕が盗みましたと、独占欲が強くてというような内容のものでした。
必要なファンだけれど、紙一重的で、でも根はそんなに悪くない様な、微妙な状況でした。
警察沙汰になったのは、エレベーターで自宅に帰ろうエレベーターに乗ろうとしたら、一緒に男性が乗って来て、閉ったら急にはがいじめにされてしまいました。
身体を触られたりして、ナイフを持っているから騒ぐなと脅されました。
その時はGパンをはいていて良かったとその後では思いました。
刺されるれるよりはと思って無抵抗でいました。
ドアがあいたら、小学生がいたが、異常な雰囲気を察して逃げて行ってしまいましが、顔をみられたと思ったのか、犯人もその子を追いかけるように逃げて行きました。
警察に来てもらったが、自分では顔を見ていなくて判らないと答えるしかなかった。

その後エレベーターには乗らないようにしました。
ファンから家が見つからない様な工夫はしました。
ファンからのぬいぐるみには盗聴器がないか、注意しました。
プレゼントに電話を貰ったこともありました。
使い始めてしばらくした頃聞かれているのではないかと思うようになりました。
そのほかやはり盗聴されているのではないかと心配で友達とは筆談したりしました。
色々積み重なってそのうちファンを見ると具合が悪くなるようになりました。
夜の9,10時位に家に侵入されたこともありました。
引き戸が5cm位開いて、棒状の懐中電灯の赤いライトが見えて、恐怖のため耳鳴りのような感じがして音が一切遮断されて音が聞こえなくなり、その場を逃げてベランダで叫んでいたようです。
警察を呼ぶからという声がその時しました。
2階から飛び降りようとしたら、俳優の金山一彦さんと二人で自転車で来てくれて、「男がいる」と叫んだら、肩車をしてベランダから降ろしてくれました。
その男は見ることはできなかった。
洗面所のドアが開いていてそこから侵入していた事が判った。
警察が調べたがつかまってはいませんでした。

事務所からはあなたの自己管理がなっていないと怒られて終わってしまう。
自分だけの問題では無いと思いましたが、公には言わなかった。
公にすると両親も心配するし、何倍、何十倍にも尾ひれがついて大変なことになると事務所からも言われました。
一人でいることが厭でした。
親が亡くなったり、TVを見ることが無くなった状態なので今言わなければと思いました。
耳鳴りは今も続いています。(メンタル的にびくっとした時などにおきます。)
低音が大きく聞こえてしまって、通常の音が聞こえなくなる。
娘が2人いますが、高校生の時に痴漢にあいました。
電車内の出来事で、寝ていたら高齢者に腿を触われ、周りの人と一緒に捕まえて警察に行きました。
自分は自分で守らなければいけないと話しています。
私が言える範囲のことは言うようにしています。
追ってしまってとんでもないことに巻き込まれては大変だし、追わない勇気も大事だと思います。

私ももっと早く言えば良かったと思います。
自分の身を守るのは自分しかないと思います。
周りとはコミュニケーションをとってほしいと思います。(話しやすい環境作り)